【通信34号】−3 視察報告 「おうみはちまんすくすく」

2008年8月10日 17時53分 | カテゴリー: 江東・生活者ネットワークREPORT

気が付いたら「福祉のコンビニ」に・・・地域福祉を学ぶ

 「スタートは市民活動、体当たりでやってきました」と言う理事長の伊藤幸枝さんは、元近江八幡市議会議員という経歴の持ち主。近江八幡市のNPO第1号としてあれもこれもやっていたら「福祉のコンビニ」になってしまったという。

ファミサポは女性政策
 子育てや介護のために働くことを断念する女性の子育てや家事の能力(主婦の力)を集め、行政施策の隙間を補う仕事として、地域を支えるサービスを提供する、それが「子育てサポートすくすく」の基本。1999年7月に保育サポーター養成講座を開始。10月「子育てサポートおうみはちまんすくすく」を設立し、実績を重ねた結果、01年に近江八幡市のファミサポ事業を受託した。地域に暮らすたくさんの女性たちの力が、地域を支える力に育ったのだ。

多世代の福祉のコンビニ
 「すくすくの館」と看板を掲げた築150年の軒の低い町家。親子が集う、子どもが遊びに来る、高齢者、障がい者の集う場が次々に市の事業を受託。06年には介護保険の小規模多機能居宅介護事業を開始し、ついに奥の蔵までつなげる間取りに改修、一つ屋根の下で赤ちゃんからお年寄りまで過ごす場ができた。
 近江八幡市は近江商人の「商い」のまち。伊藤さん達の「商い(飽きない)」市民活動が人を動かし市を動かし「すくすくの館」を実現した。通って過ごす場所から泊り(ショートステイ)まで、赤ちゃんからお年寄り、障がい者が、サービスを利用したい時に利用できる、多世代が交流し支え合う場となっている。

超高齢化社会の暮らしを支える共生型のまちづくり
 これからの暮らし方のめざす姿として、まち単位での高齢者や子育て支援が得られる環境づくりが求められている。地域におけるさまざまなニーズに応えられるのは、多機能で小規模なサービスを提供できる場と、それを支える地域の人材だ。
 江東ネットは、少子超高齢化社会を支えるしくみとして、縦割り福祉を排した柔軟性のある「小規模な共生型の場づくり」を、これまで機会あるごとに提案し、区の方針を質してきた。
 この視察を通して、都会だからこそ一層孤立し不安な暮らしを支えるために、地域資源を活用した身近で小規模、多機能な共生型福祉(まちづくり)の必要性を再確認した。(薗部典子)

*写真・・・理事長の伊藤さんと一緒に。人が気持ち良く心地よく生きていける暮らしは「人権」の基盤になっていくもの、それが福祉の原点と語る