新たなシニア層を地域社会づくりの力に

2010年5月31日 22時59分 | カテゴリー: トピックス

「シニア世代地域活動あと押し事業」の可能性

 江東区に暮らす団塊世代(1947年から1949年生まれ)は約2万4千人。大量退職で地域に戻ってくる団塊世代の多くはこれまで地域との関わりが薄く、活動意欲があっても生活や活動の拠点を地域に移す方法に戸惑い模索しているのが実態ではないでしょうか。
 団塊世代を中心としたシニア世代は人口減少に向かう地域社会を活力あるものにしていく貴重な資源です。地域に戻ったシニア世代がただサービスを受ける区民になるのではなく、まず地域社会に滑らかに出て行く「地域デビュー」をあと押しする取り組みが始まっています。

江東区がシニア世代の「地域デビュー」をあと押しします
 江東区は2008(㍻20)年度よりシニア世代の力を活かし地域活動を始めるためのきっかけづくりを行う「シニア世代地域活動あと押し事業」を開始しています。
 区は、地域とのかかわりが薄かったシニア世代区民の新たなチャレンジに伴う不安を、入門セミナーや講演会で解消し、区内の高齢者や障がい者施設などの協力を得て「地域デビュー」をあと押しするボランティア体験の場所を提供します。
 『自分を活かし、社会に役立つ喜びと楽しみを発見できる地域活動は最高の舞台!』と謳い、2010年4月からは体験場所を毎月3施設に増やし、「地域デビュー」後の活動の幅をひろげるために、活動団体の情報や出会いの場を提供するとしています。

福祉現場とシニアをつなぎ、協働と支え合いのまちづくり
 この事業の体験者が地域で自発的に活動していくために必要なことは、既存の縦割りで実施されている施策や事業等を「協働」の理念のもとに横の連携を図ることです。
 さらに、区内のNPO法人やボランティア団体、市民団体、社会福祉法人などは、今後、「新たなシニア層」の地域活動の場を提供すると同時に、調整役としての役割も担っていくことが期待されます。
 福祉の現場、デイサービス施設や作業所等は、地域との交流やボランティアによる援助を必要としており、今後増えていくシニア層に対し、日常的な活動の場を提供することができます。
 ボランティア活動は、“いつでも、どこでも、誰でもできる活動”であり、自らの意思で活動が始められることから、機動的で創造性や開拓性の高いものです。また、ボランティア活動の自発性という特性は、“ここまですれば十分”という一般的な基準はありませんが、けっして安上がりな行政の隙間を補完する役割にとどまるものではありません。
 このあと押し事業の体験をこれで終わりとする“一話完結”事業とするのではなく、区民と対等に協働する連携と活用までの具体的な施策の道筋を示すことが必要です。(福祉部会)