空気には壁がない!化学物質汚染から子どもの未来を守るために、廃プラ焼却ストップ!

2011年2月15日 21時48分 | カテゴリー: トピックス

市民による松葉のダイオキシン・重金属汚染調査報告集会

江東区には1800㌧の新江東清掃工場や灰溶融炉、PCB処理施設など廃棄物処理施設が集中し、これまでその影響を受け続けています。
 2005年の23区区長会のプラスチックを可燃ごみに変更するという一方的な決定に、危機感を抱いた江東区など6区(*1)の市民が、松葉による調査活動を開始しました。
松葉調査江東報告集会では、子ども基準での化学物質削減のおもいを強くしました。/江東・生活者ネットワーク 政策委員長 ずし和美

松葉のダイオキシン・重金属調査〜まず知ることから始めよう〜 2007年と2010年、2回行われた松葉調査では、大気中ダイオキシン類濃度(推計)はいずれも環境基準0.6pg-TEQ/㎥以下でしたが全国平均と比較すると2〜9倍の高濃度、焼却由来の特徴を色濃く示しています。
 3区には21の清掃工場に53の大規模焼却炉(うち11は灰溶融炉)が集中し、東京都市部はヨーロッパ諸国の都市部と比較してもダイオキシン濃度は数倍高いと、データ分析を行った環境総合研究所の池田こみちさんは指摘します。
 2回の調査を比較すると、プラ焼却開始前07年は江東区臨海部が最も高く、10年調査では汚染の中心が区中心部に移動し、11地域中8地域で開始後の濃度のほうが高く、新たなほかの汚染原因が加わっていないことから、プラ焼却の影響が表れていると推測できます。
 また、10年度調査ではEUで規制の対象となる12の重金属の大気中濃度の調査分析も行いました。まだ検体数は少ないとはいえ、今回実施の6区と全国で実施された松葉調査データを比較すると、江東区はクロムや鉛、ヒ素など8項目の重金属で高い値を示したことを見逃すことはできません。

へその緒が語る体内汚染〜化学物質削減の行動へ!〜
 基調講演の森千里先生(*3)は、明らかに20年前から子どもの疾患が増え、先天異常が0.9〜2%、内臓や知的障がいを含む異常は6〜7%、小児ぜんそくはこの20年で3倍、10年で2倍に、子どもたちの何かがおかしいと指摘します。
 20年間での変化は遺伝的要因とは考えられず環境要因が問題です。事実、生活の中の化学物質は増え続け、プラスチックの消費量は1965年の7倍になっています。
 へその緒を調べると、全てのへその緒から例外なくダイオキシン類、PCB類など化学物質が複数検出され、胎盤が化学物質汚染から胎児を守れないという事実は衝撃です。
 化学物質の暴露状況や影響は個体差があり、原因を特定することは困難です。森先生は、ハイリスクの子どもが例え1%であっても、「毎年生まれる約100万人の子どのうち1万人を見捨てるのか、を考える時に来ている」「もはや個人の努力では対応できず、社会全体の仕組みを変え、ライフスタイルを変えることによって化学物質を少しでも減らしていかなくてはいけない」と環境改善型予防医学を提唱します。
「あきらめないで言い続ければ変わる」という森先生のまさに実践からの言葉に力をもらい、江東ネットは市民とともに松葉調査を継続し、事実を積み重ねながら、化学物質削減、ごみゼロ、プラ焼却ストップを訴え続けていきます。

(*1)臨海部に位置する大田・品川・江戸川・江東区と世田谷・目黒区、11地域を調査。
(*2)千葉大学大学院 医学研究院 環境生命医学教授。予防医学センター所長