地域防災計画素案のパブリックコメント報告2/女性や子どもの視点の防災について

2013年2月16日 15時52分 | カテゴリー: トピックス

≪パブコメ 2≫子どもへの配慮・対策、計画について

 いつ起こるかわからない災害…3.11東日本大震災は午後2時46分でした。このように、子どもたちは保護者と離れた場所・時間で災害に直面することも、多々想定されます。

 「第10章 避難者対策」「予防対策、第1節避難体制の整備」での子どもに特化した対策を、「保育園児避難対策」と「保育園児避難対策計画」とあるように、保育園に対象を限定して良いのでしょか。

 ここに記載されている対策や計画は、子どもが居ることが想定される施設すべてに適用される必要があります。また、対象となる範囲を認可・認証保育所、グループ保育施設など保育施設、幼稚園、子ども家庭支援センター、児童館、学童クラブ、きっずクラブなどはっきりと明記した上で、項目のタイトルは、例えば「子ども避難対策」及び「子ども避難対策計画」とすべきではないでしょうか。

≪パブコメ3≫避難所リーダーに女性を

 「予防対策、第2節避難所の指定・安全化」に、「派遣する職員は、1避難所当たり原則4名とする」とあります。

 2011年、江東ネット主催の防災セミナー第1回で、内閣府・中央防災会議専門調査委員のNPO法人イコールネット仙台の宗片恵美子さんは、東日本大震災の避難所(気仙沼市・東松島市・栗原市・登米市など)を訪問。避難所の運営リーダーはほとんど男性でしたが、東松島市では女性職員が居たので、女性などに配慮した運営を心掛けていたそうです。運営に女性が関わっている避難所は明るく活気があり、そうでない所とではあきらかに雰囲気が違っていたといわれていました。

 2012年4月1日現在の江東区の職員のうち半数以上が女性 (職員数2,791人、女性は1,579人)です。派遣する職員は、男女の二ーズの違いに配慮するためには、派遣職員4名に対して、必ず1名以上は女性とすることを明記すべきと提案します。

≪パブコメ4≫男女のニーズの違いを避難所運営に…

 パブコメ3と同じページに、「予防対策、第3節避難所の運営管理体制の整備」があり、①学校備蓄倉庫について、②仮設トイレの備蓄についてなどが記載されています。

 これに続く③には、「避難所に指定した建物の安全性の確認・確保に努めるとともに、男女のニーズの違い等の男女双方の視点に配慮したうえで、避難した被災者のプライバシーの確保や良好な生活環境を確保できるよう女性や家庭のニーズに配慮した避難所運営ができるよう事前対策に努める。特に、女性専用の物干し場、更衣室、授乳室の設置や生理用品、女性用下着の女性による配布など、女性や家庭のニーズに配慮した避難所運営ができるよう準備する」 …とあります。

「動物避難所」が⑥に別項目になっているのに、③のような書き方に違和感を持ちます。

 男女のニーズ以下の下線部の内容は、避難所の安全確保とは趣旨が異なる内容ですから、2つに分けて独立した項目として計画に記載するべきです。

≪パブコメ5≫女性の参画について

 「応急対策、第3節避難所の開設・運営管理」で、「避難所を開設した場合は、避難所運営本部を設置し、責任者である避難所運営本部長は管理運営に際して、女性や災害弱者の視点に配慮する。」と記載されています。

 国の防災計画では「復旧・復興のあらゆる場・組織に女性の参画を促す」とあり、「参画」と江東区の「配慮」ではそもそも次元が異なります。パブコメの2にも書いたように、阪神淡路大震災以降、新潟県中越地震や3.11東日本大震災などの教訓を生かし、「避難所運営本部に女性を(一定割合以上)配置する」と明記すべきです。

≪パブコメ6≫暴力防止や人権への配慮について

 パブコメ5と同じ節の「避難所運営上の注意点」の第4「その他」の③に、「女性に対する犯罪行為・暴力等人権侵害予防に特段の配慮を行う」と書いてあります。

 避難所生活のストレスなどから起こる暴力や権利侵害は、女性に向かうだけでなく、子どもや介護疲れによる高齢者、障がい者への差別などと、弱者に向かっていきます。女性、子どもなどへの具体的な防犯対策(防犯意識の啓発、防犯ブザーの携帯、暴力や犯罪が起こらない環境づくりや地域内での見回りなど)や、万が一被害にあった場合の相談窓口などとともに、心のケアができる体制整備も必要です。

その他の最後に1行だけ書かれていますが、避難所運営の基本であり重要な内容です。 例えば、同じ節の「第5避難住民の健康相談」と並列するように1項目独立させて記載すべき内容ではないでしょうか。

≪パブコメ7≫アレルギー対応食やエピペンの備蓄について

 「第11章 物流・備蓄・輸送対策の推進」 「予防対策、第1節食料等の確保について」に「様々な避難者のニーズに対応した物資の確保に留意する。」とありますが、急性アレルギーショック(アナフィラキシーショック)によって命を落とす事故が起こっています。

 アレルギー対応食の自治体での備蓄にも限りがあり、また被災後の入手が困難なことも想定さることから、個人や家庭で、個人の事情に応じた必要最低限のアレルギー対応の食料など物資の備蓄を推進するとともに、アレルギー情報共有や啓発を行い、エピペンの備蓄も必要です。