江東ネット新春の集い(2016年1月24日) 田中優さんに聞く 環境のはなし

2016年2月7日 08時05分 | カテゴリー: トピックス

田中優さんと図師和美

田中優さんと図師和美

2016年1月24日、温暖化防止、エネルギーシフト、エネルギーチェンジを提案する江東ネットは、新春の集いに環境活動家田中優さんをお招きし、温暖化やエネルギー、電気の問題を学び、どのように行動していくのかを考えました。

東日本大震災から5年が過ぎようとする2016年、国民の反対をよそに川内原発に続き高浜原発を再稼働し、4月からは家庭電力の自由化がスタートします。
昨年、パリで開かれた気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)で、COP3の京都議定書以来19年ぶりに『パリ協定』が成立。歴史的な合意と報道されていますが、田中さんは、温暖化防止の世界的枠組みを決めたこの『パリ協定』の中身とこぼれたものを指摘するところから話をはじめました。

~環境の未来は自分でつくる~ 

パリ協定は『二重底』

パリ協定は法的拘束力のある「合意」と拘束力のない「決定」という『二重底』になっているのが問題。各国は夢のようなプランを出すけれど、それを守るかどうかは法的拘束力がない。ほんとうにできるのか怪しい。「米中ロシア」が批准しなければ発効すらしない。これがパリ協定の中身。

パリ協定からこぼれた2つの温暖化防止(CO2排出抑制)

1つは、国と国の間(貿易など飛行機、船)で排出するCO2はカウントされないこと。
2つ目は軍事から出されるCO2は枠外にされていること(国内の演習を除く)。普通車の燃費は約30㎞/l 戦車200m/l。M15戦闘機に至っては最高速度で8時間連続して飛んだら、人が生まれて死ぬまでに使用するCO2を発生する。
協定にはとんでもない穴が開いている。これを問題にしていかなくてはダメ。

 田中さんは、事実を基にした論理的根拠を持って、地球温暖化のメカニズムや電気やエネルギーの現状と、家庭のライフスタイルが問題ではないこと、家庭では電気と車のCOを減らすのが大事だということを示しました。「環境は人任せにではだめ!」と、人任せにしないで一人ひとりの市民が現実の世界でやれる『省エネ・節電』と『電力自給』の具体的な方法を示しました

 さらに、日本が向かおうとする「戦争社会」とエネルギーの話では、昨年9月に強行採決した安全保障関連法の先にある「戦争社会」とは、を示しました。

日本の軍需企業は世界のトップ100社の中に6社。日本の軍需企業は儲けたいけれど、自衛隊にしか売れない。ここを自由化させたいというのがこの間の意図で、要は軍事で儲けたいということ。アメリカでは「どこの国と戦争しようか(戦争して儲けようか)」となる。日本もそうなろうとしている。

「エネルギーと戦争」の話では、石油の奪い合いが戦争をつくっていると指摘。奪い合いの戦争を終わらせ、石油に支配され上から下に「働かされる」社会を、自然エネルギーにシフトすることで、石油支配の社会を終わりにし、「カネとエネルギーのデモクラシー」を「自ら自発的に働く人々」が手にできると提案します。

田中優さんは、ご自身が岡山で実践しているオフグリッド生活を紹介しながら、市民が現実の世界でやってみることで変えていくことができると繰り返し訴えました。

最後に、田中さんは「我々は地球の最後の世代だと思う。「国が…」「国の補助金が…」何て言っている場合ではない。環境の未来は自分でつくる!~と、決意を込めて結びました。

赤ちゃん連れやオフグリッド生活をめざすご夫婦など会場は満席に。田中さんへの質疑では、「集合住宅で電力自給はできるのか」という問いに「薄型のパネルを活用したり、集合住宅で合意して屋根貸しで太陽光発電したい人に貸すなどの方法もある」。「スマートグリッドを先行実施している地域は」という問いには「ドイツのシェーナウでは送電網を地域が買い取ったが、発送電分離が2020年の日本では、今はできない。だが、屋久島と礼文島は地域自給している。」と。関心の高さがうかがえる集いとなりました。

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